カリキュラムのコース間の関係を可視化する
高等教育では質保障の観点から、各大学が掲げている理念に到達するようなカリキュラムデザインや、初年次教育や一般教養科目と専門科目との連関が求められています。
それに際し、カリキュラムマップやコースツリーの作成をする大学も増えています。
そのような科目間の関係をざっと把握したいときに便利そうだな、とおもったものがあるのでメモ書き。使いやすい。
Cytoscapeを使う
参考にしたのがこのサイト
そう、こういうのやりたい!
早速インストール。
題材
授業でここ2年間くらい調査をしているミネルヴァ大学のカリキュラム。
ミネルヴァ大学はコロナ禍でさらに知名度があがりましたが、カリキュラムデザインに面白さがあります。HCsというどの科目でも用いる具体的学習目標をもとに授業を設計・実施・評価することで、4年間の学びに一貫性をもたせ、遠い転移を実現することを目指しています。
(メモ書きなので雑な説明ですいません。詳細は松下先生の論文に…。)
repository.kulib.kyoto-u.ac.jp
※最近採録された私の論文でもミネルヴァを少し取り上げています(宣伝)
repository.kulib.kyoto-u.ac.jp
で、ミネルヴァ大学は入念にカリキュラムをデザインしているようなので、実際可視化したらどんなかんじか気になってやってみることにした。
使うときに参考にしたサイト
今回はネットワーク分析というよりも、どことどこがつながっているのかを把握できたらOKだったので基本的な使い方のみを探す。
→この動画は色の変え方とか、どの辺のボタン触ったらどんな操作できそうかがざっとわかってよかった。
「CYTOSCAPEを使ったデータの可視化」
http://motdb.dbcls.jp/?plugin=attach&pcmd=open&file=AJACS62_Cytoscape.pdf&refer=AJACS62
→今回はこういう分析をするわけではないので、ひぇーわからん、というところもあるものの、どんなレイアウトに変更できるのかということがわかりやすかった。また、基本操作も探しやすかった。(動画だとサムネイル探すのにやや時間がかかる。)
本当はしっかり把握した上で使うべきなのですが、とりあえずのざっと把握、どことどこがつながっているの?を図にしたかっただけなのでとりあえずすすめる。
やっていく
冒頭で紹介したブログのデータセットを参考にExcelでデータセットを作成。
インポートする。
Fromを各科目のコースナンバー(ソースノード)、ToをPrerequiste Courseのコースナンバー(ターゲットノード)、当該コースの標準履修年次や専攻、科目群、科目名はソースノードの関係ノードとして設定(※緑色のノートマークを選ぶ)。
Style→Fill Colorで専攻ごとに色を変えるように設定。
Columnで該当する関係ノードを選択、Discrete MappingのTypeを選んで、変数ごとに色を指定。
同じように、ノードの形を学年によって変えてみた。省略。
フォントの大きさとかちょこちょこ変える。
重なって見えにくいとこはドラッグして修正。
↓こんなかんじ(作業途中)
おー、ぽい!
ノードの名前がコースナンバーだとよくわからん!というときは、Layout>Label>科目名の列を選択すると変わる。
※もっときれいにしたものは学会発表で使うかもしれないのでいまは掲載しない。
ちなみに、LayoutをGroup Attributesにして、専攻に設定すると、学科を横断した科目のつながりがどの程度あるのか、ざっと見れて良さそうだった。
※現時点でこれらの色は、専攻と1年時の教養科目の色が混在しているので問題ありかも…。専門・一般教養の繋がりもみやすくなるかも?
どこがどうつながっているの?をいろんな視点からざっと知るという意味では、プログラムコード組めない人でも頑張ったらやれそうで、結構よさそう。
コースツリーを作りたいときの補助にもなりそう。
おわり。